2009年1月26日月曜日

【論文】対特徴注意は視覚のフィードフォワード情報処理を変調させる

Feature-based attention modulates feedforward visual processing
Weiwei Zhang & Steven J Luck
Nature Neuroscience 12, 24 - 25 (2008)


空間的注意とは独立に,対特徴注意のフィードフォワード情報処理を反映しているだろう活動を観測でき,またその活動は注意を向ける特徴が競合(同時に出現)している時にのみ起きている.実験で使用した視覚刺激がSupplementary Videoに置いてありますが,見てみると結構難しい.これが検出できるくらい集中(注意)してやらないとできないのですね.


Figure1
1つ目の実験として,固視点の左側に緑と赤のランダムドットを同時に表示し,被験者は赤色に注意を向けて輝度低下を検出する(cf.Figure 1a Experiment 1a 1b).また,背景を灰色にし,視覚刺激のコントラストを小さくした場合と,背景を黒にしコントラストを大きくした場合の2つのconditionを行っている.固視点の右側には探針刺激として,赤もしくは緑のランダムドットが断続的に現れる(探針刺激が現れた時の脳波を解析する).

2つ目の実験として,左側に出す赤と緑のランダムドットを交互にだし,刺激が競合しないようにしている.

被験者はランダムドットの特徴(色)に注意を向ける.空間的には固視点の左側に注意を向け,探針刺激は右側に出るので,空間的注意を分離し対特徴注意に関して調べることの出来る実験課題になっている.

Figure 2
1つ目の実験で,コントラストが低い場合,高い場合ともに,早い時間(110-160ms,80ms-130ms)で注意していた方(赤)で高い活動が現れている.
一方で,2つ目の実験,刺激の競合がない時では,差がない.

繰り返しですが,空間的注意とは独立に,対特徴注意のフィードフォワード情報処理を反映しているだろう活動を観測でき(cf.Figure 2 a,b),またその活動は注意を向ける特徴が競合(同時に出現)している時にしか起きない(cf. Figure 2 a, b, c).
 

0 件のコメント: