2009年1月28日水曜日

Gmailがまたまた良くなった


 



Gmailがオフラインで使用可能に!

Offline Gmailがすごいのは「操作までキャッシュに保存する」こと

前にも「Gmailがまた良くなった」を書きましたが,Gmailがまたまた良くなりました.これ,決定的!まだ僕のアカウントではこの機能を使えないようですが,楽しみ!!

いまでは事務的な事はすべてメール内にあるといってもいい.書式とか以前に提出したのを参考にする時は,HDDにも保存されているけれど,メールで検索して見ることがほとんど.オフラインでもそれができるのは,うれしい.

あと,一番恩恵を受けると思うのは,接続が不安定な時に使うFlaky connection mode.大学にいても,通信が不安定なことはちょくちょくあるので,これには期待大.

いや,メールでのコミュニケーションってのは恨みこそあれ好きではない,ホントは.でもガジェット(Gadget)としては楽しいんですよね.奇天烈な文房具とかも好きなので,そんな感じです.
 

2009年1月26日月曜日

きたい

今週は研究作業が進められる気がする.

論文.
Nature Reviews Neuroscience 10, 82 (February 2009)
Spatial coding: Neurons know the limit
Leonie Welberg


Nature Reviews Neuroscience 10, 113-125 (February 2009)
State-dependent computations: spatiotemporal processing in cortical networks
Dean V. Buonomano1 & Wolfgang Maass


A Probabilistic Interpretation of Canonical Correlation Analysis
Francis R. Bach,Michael I. Jordan

 

【論文】対特徴注意は視覚のフィードフォワード情報処理を変調させる

Feature-based attention modulates feedforward visual processing
Weiwei Zhang & Steven J Luck
Nature Neuroscience 12, 24 - 25 (2008)


空間的注意とは独立に,対特徴注意のフィードフォワード情報処理を反映しているだろう活動を観測でき,またその活動は注意を向ける特徴が競合(同時に出現)している時にのみ起きている.実験で使用した視覚刺激がSupplementary Videoに置いてありますが,見てみると結構難しい.これが検出できるくらい集中(注意)してやらないとできないのですね.


Figure1
1つ目の実験として,固視点の左側に緑と赤のランダムドットを同時に表示し,被験者は赤色に注意を向けて輝度低下を検出する(cf.Figure 1a Experiment 1a 1b).また,背景を灰色にし,視覚刺激のコントラストを小さくした場合と,背景を黒にしコントラストを大きくした場合の2つのconditionを行っている.固視点の右側には探針刺激として,赤もしくは緑のランダムドットが断続的に現れる(探針刺激が現れた時の脳波を解析する).

2つ目の実験として,左側に出す赤と緑のランダムドットを交互にだし,刺激が競合しないようにしている.

被験者はランダムドットの特徴(色)に注意を向ける.空間的には固視点の左側に注意を向け,探針刺激は右側に出るので,空間的注意を分離し対特徴注意に関して調べることの出来る実験課題になっている.

Figure 2
1つ目の実験で,コントラストが低い場合,高い場合ともに,早い時間(110-160ms,80ms-130ms)で注意していた方(赤)で高い活動が現れている.
一方で,2つ目の実験,刺激の競合がない時では,差がない.

繰り返しですが,空間的注意とは独立に,対特徴注意のフィードフォワード情報処理を反映しているだろう活動を観測でき(cf.Figure 2 a,b),またその活動は注意を向ける特徴が競合(同時に出現)している時にしか起きない(cf. Figure 2 a, b, c).
 

【論文】温度(変化)を使って鳴禽(メイキン)の運動回路にあるダイナミクス(の表象)を解析する

Using temperature to analyse temporal dynamics in the songbird motor pathway.
Long MA, Fee MS.
Nature. 2008 Nov 13;456(7219):189-94.


概要
鳥のHVC(ヒトの高次運動野と相同する領野)を冷やして活動を低下させ,その時の鳥の歌声の準音節,音節,モチーフの3つの系列長(timescales)で調べると,すべての系列長で音の構成は保たれたまま系列が伸張(ゆっくりと)していたという話.一方でHVCからの投射がある運動核RAを冷やしても,変化は見られなかった.これまで,異なる時間長毎に歌声のダイナミクスが制御されていることも考えられていたが,そうではなく,HVCがすべて時間長について制御しているのではないか,またドミノ連鎖的(domino-like chain)に歌声のダイナミクスを制御しているのではないかという論文.ここで「ドミノ」連鎖的とは,音要素(準音節,音節,etc)の離散系列のダイナミクスであることを表している,たぶん.

(Dynamicsにtemporalという意味は含まれているように思うのだけど,どうなのだろう.今回の場合,側頭という意味でもないだろうし.でもtemporal dynamics という言葉が検索でけっこうな数ヒットする.)


Figure 1
a.ペルチェ素子(Peltier device,冷却素子)でHVCを冷却している.またHVC,RAと間脳のUvaなど神経経路を表示.
b.ペルチェ素子に電流を流したときの,HVCの温度変化.白丸が電流の流し始め(onset),黒丸が停止(offset).
c.HVCとペルチェ素子の距離0.5,2,4 mmにした時の,電流とHVC温度変化のグラフ.実験では0.5 mmの条件を用いてHVCを冷却している.
d.この実験で主となる結果.9つの歌声系列が示されいて,上から電流を0.5,0,-0.25,-0.50,-0.75,-1.00,-1.25,-1.50 A流したときの結果.一番下は0 Aの系列を人工的に382%(1つ上の-1.50Aの系列の伸張分と同じだけ)だけ延ばし系列.HVCを冷却すると歌声の系列が,伸張していることがわかる.
e.温度変化と系列伸張度(Dilation)の関係.実験を行った10羽について.赤線はdのデータとして挙げたNo.3の鳥について.
d.eの結果の平均を出した図.


Figure 2
a.b.c.準音節,音節,モチーフの3つの系列長で温度変化と伸張度を表したグラフ.どれも温度低下で伸張していることがわかる.
d.abcの結果から,1度冷却する毎の伸張度をヒストグラムで表示したグラフ.どれも伸張しているのがわかる.
e.f.
このグラフに関わる考察は,Supplementaryも参照しないとわからない込み入った議論になっていて,音節時間,音節開始間隔,モチーフ開始間隔,無音時間について議論している.特筆しておくのは,無音時間もHVC冷却で伸張していると言うこと.それと前の音節が引き金となって次の音節が続いていくのではないかということで,これが議論でドミノ連鎖的(domino-like chain)に系列制御されているのではないかと言及につながっている.


Figure 3
運動核であるRAを冷却して音響系列に変化がないことを示している.
a.解剖図とペルチェ素子の挿入具合.
b.RAを冷却するととHVCも若干冷却されてしまう.cのグラフを,この結果をもとにHVC冷却効果を補正し,eの結果を出している.
c.HVC冷却効果の補正前,電流を流すと若干伸張している.
d.Figure 1.fにRA伸張の結果を重ね合わせた図.
e.cからHVC冷却効果考慮して補正(取り除く)した結果.冷却しても伸張度に変化がない.
d.伸張度のヒストグラム.同様に伸張していないことがわかる.


Figure 4.
RAはHVCからの投射があるのに,Figure 3のように音響系列に変化がない様子をニューロン計測をして観察した結果.温度変化とともに持続性の発火率は減少するのだが(図abc),バースト発火は温度変化にはよらず一定であり(図d),RAがHVCからの入力に頑健に反応していることがわかる.
a.はRAを冷却した時のニューロン発火活動をしめしていて,b.は1Aで冷却した時に冷却開始時を境に発火率が小さくなっている様子,c.も同様に冷却と発火頻度の関係を示した図.


Figure 5
脳の左右で伸張する音響系列の要素(準音節)が異なることを示している.dは左を冷却した時でBという準音節を伸張しているがAの要素には影響ない,逆にeは右を冷却した時だがAは伸張しBは変化がない.HVCの1つのニューロがすべての音系列要素の伸張にかかわっているわけではなく,集団符号化(Population coding)しているという結果.

Supplementaryの最後の図に1つのモデルとして提案されているが,HVCが系列を制御し,音節の区切りなどで適宜左右間で同調を行い,Uva,RA,DMとも通信を行っているというモデルを挙げている.
 

2009年1月24日土曜日

ハダカノ王様

 
The Invisible Rope: Holiday Video



2分以降のあたり,デパートの通路でのみんなのリアクションが楽しい.裸の王様,王様もみんなも裸であることを知っててなおそれを楽しめるなら,見てても楽し.
 

2009年1月23日金曜日

アブストだけ読んだり,タイトルだけ読んだり,読みっぱなしだったり.


アブストだけ読んだ論文.
 
神経科学の論文ではないけれど,おもしろそうだったので
Indirect reciprocity provides only a narrow margin of efficiency for costly punishment
Hisashi Ohtsuki, Yoh Iwasa & Martin A. Nowak
Nature 457, 79-82 (1 January 2009)
人間社会で,非協力的な人に懲罰が与えらるような環境では(当然!?)利他的行動が促進されるのだけど,懲罰を与えること自体がコストである(懲罰を与える側にもコストがかかる)とすると,協力関係が促進されないってことをゲーム理論をもちいて検討したらしい.結果から言うと,協力関係の促進は狭いパラメータ範囲でのみおきていて,間接互恵性(情けは人のためならず,まわりまわって自分に利益がくるということ)が効率的になる(直接的になる,つまりすぐに自分に見返りを求めるようになる!?)ので,たいていの場合はコストを伴うと懲罰では協力関係を促進しようとすることは非効率,ということらしい.自分の経験と照らし合わせても,そうだろうなと思える.

今度は量子力学.
Squeezing and over-squeezing of triphotons
L. K. Shalm, R. B. A. Adamson & A. M. Steinberg.
Nature 457, 67-70 (1 January 2009)
量子力学では,観測に不確定性が生じるのだけど,位置と運動量の対のように相補的な間では等しく分配されるのだけど,スクイージング(squeezing)を行うと,一方の観測の不確定性を大きくする代わりに,もう一方の不確定性を小さくすることができるとか!
 知識がないので,何を言っているのか全然わからないけれど,すごそうな気がする.不確定性という言葉にヒカレル.

Emergence of complex cell properties by learning to generalize in natural scenes
Yan Karklin & Michael S. Lewicki.
Nature 457, 83-86 (1 January 2009)
視覚のモデル研究.画像の統計量の変動をニューロン活動が符号化して,...
 アブスト読んだだけでは見当つかなかったので,ちゃんと読む.

Anticipatory haemodynamic signals in sensory cortex not predicted by local neuronal activity
Yevgeniy B. Sirotin & Aniruddha Das
Nature 457, 475-479 (22 January 2008)
fMRIは血流変化を計測していることになるのだけど,それをもって脳活動計測と読んでいるのは血流変化がニューロン活動に関係すると考えられているから.この研究では,サルを使って,ニューロン活動の直接計測とfMRI計測を同時にしたら,先ほど述べた前提(仮定)だけでは完全には説明できない現象があって,一部のfMRI信号がニューロン活動と無関係であると.これから活動するだろうってところで,血流の増加が見られたとか.
 fMRIで行動の数秒前に活動(血流変化)が起こるっていう研究がいくつかあるが,この現象なのか??fMRI研究の再考をもとめる結果でもあります.

fMRI研究に問題を投げかけると言えば,すでにいろいろと取り上げられていますが,
Response to “Voodoo Correlations in Social Neuroscience” by Vul et al. - summary information for the press(PDF)
cf.
・Brain imaging studies under fire(nature news)
・脳のイメージング研究が炎上中(5号館のつぶやき)
・神経社会学のfMRI研究における魔術のような相関(追記あり)(大「脳」洋航海記)
・Ed Vulへの反駁と再批判:早合点されているようだが、これは手法への批判であって神経社会学そのものへの批判ではない(大「脳」洋航海記)

Visual image reconstruction from human brain activity using a combination of multiscale local image decoders.
Miyawaki Y, Uchida H, Yamashita O, Sato MA, Morito Y, Tanabe HC, Sadato N, Kamitani Y.
Neuron. 2008 Dec 10;60(5):

ATRの宮脇さん,内田くんらの論文.
ちなみに,この号のNeuronの表紙にもなっていて,モノグラムがルイ・ヴィトンみたいでかっこいい.


タイトルだけ読んでおもしろいかもと思った論文
J Neurosci. 2009 Jan 7;29(1):169-78.
Dynamic changes in brain activity during prism adaptation.
Luauté J, Schwartz S, Rossetti Y, Spiridon M, Rode G, Boisson D, Vuilleumier P.

J Neurosci. 2009 Jan 14;29(2):301-2.
Perception of facial expression in somatosensory cortex supports simulationist models.
Hussey E, Safford A.

J Neurosci. 2009 Jan 14;29(2):436-43.
Differential effect of reward and punishment on procedural learning.
Wächter T, Lungu OV, Liu T, Willingham DT, Ashe J.


読みっぱなしで,早く整理したい論文.
J Neurosci. 2008 Oct 15;28(42)
The native coordinate system of spatial attention is retinotopic.
Golomb JD, Chun MM, Mazer JA.

Nat Neurosci. 2009 Jan;12(1):24-5.
Feature-based attention modulates feedforward visual processing.
Zhang W, Luck SJ.

Neuron. 2008 Oct 9;60(1):162-73.
Context-dependent changes in functional circuitry in visual area MT.
Cohen MR, Newsome WT.

Nature. 2008 Nov 13;456(7219):189-94.
Using temperature to analyse temporal dynamics in the songbird motor pathway.
Long MA, Fee MS.
これはおもしろかった.鳥の歌の研究です,脳内で時系列がどうやって表現されているかのヒントになりそう.


明日は(今日は),1日実習です.
 

2009年1月22日木曜日

情報をきれいに視覚化

How to Choose Chart Types

表現したい情報(データ)に合う図表を探すとっかかりに良さそう.

ところで論文に出てくる図表で(細胞の写真とかではなく,あくまで数値を視覚化した図表で),とても綺麗なのがありますけど,そういうのを集めて本とか作ったら,おもしろそ.情報の構造を美しくわかりやすく表現しているのなら芸術でもある,と思う.
 

政治が希望を与える存在であること

 
昨日,夜中に帰ってTVをつけるとオバマさんのアメリカ大統領の就任式.一応,冷めた調子で書けば,アメリカは式典とかイベントを演出するのがあいかわらずうまいなと.大統領の演説に27歳のスピーチライターが関わっているという事も,同性代なので,単純にすごいなと.ここまでがオバマさんの就任演説を聞くまでの感想.

Houston Obama muralHouston Obama mural by jetheriot

オバマさんの就任演説を聞いて,また演説を聞いているアメリカの人々を見て,思ったのは,

今,ワクワクと興奮を覚える事は,非常に個人的なことくらいで,多くの人と共有できることはナカナカないような気がします.多少なりとも多くの人と共有できるのはスポーツくらいかと.政治や経済に興奮を感じたことは今まであったかな??と思います.ところが,あの国では政治が人に興奮を与える存在でした,

と,思いました.

僕も他国の事ながら,演説を聞いて興奮を感じたし,就任式を楽しく見た.情緒的に言えば,「興奮」と書いたところは「希望」と言いかえてもいいんだと思う.希望がもてたらハッピーです.
 

2009年1月20日火曜日

行き帰りのチャリンコの上

 
Man's BrainMan's Brain by Debbi in California

脳のシステムを数理的な表現で理解したいということは,神経科学の研究を始めた頃から思っていることだけど,

Natureに載っている研究を見て,例えば注意の機能がうまく説明してあって,おもしろいと思うと同時にすぐ忘れてしまう.

対象の機能が解明されただけだと,あんあまり感動しないというか,先が見えるというか,自分の問題として考えられないというか,

脳で起こっていることを理解したいと思っているのだけど,それは物質的な!?対象として単に興味があるというよりは,

脳をどうやって理解するか,その方法論を考えなければいけないところが,脳以外の他の対象より脳がおもしろいと自分が思っている理由だろうなあ.

解決しなけりゃいけない問題ってのは計測の限界とかについてではなく,仮にすべてのニューロンの活動が全脳で計測できたとしても,脳のシステムを理解する,表現するには方法を考えなければいけないだろうってことで,

「神経細胞レベルのミクロなシステム」と「認知とか心理で議論されるマクロなシステム」は溝があって,階層性がありそうな気もする.

言語野とか顔領域とか機能局在が語られる一方で,視覚に障害がある人が点字を触るに視覚野が活動するとか,混乱することもある.

(脱線するけれど,)これについては言語とか顔とか視覚とか心理学の表現を用いているからうまくいっていなくて,健常者の視覚情報処理,障害者の点字情報処理が共通に持っている特徴をうまく表現しないいけないんだろうと.

脳のデザインはどの程度決まっていて,逆に言えばどの程度柔軟性があるのか.

最近は昔ながらの制御理論も確率的(情報学的!?)に表現されてるけれど,もう少し体系的に整備したら,運動を制御している脳を考えるには見通しがよくなりそうだし,

あと,一番問題なのは,感覚のフィードバックがあってそれに合わせて脳が変わっていくって事.

生きている環境にうまく適応するというか,環境に染められちゃうというか,

計算論は必要だよなぁ※,

普通なら,変化している対象だとしても例えば時間発展の微分方程式という表現にうまく固着して,つまり上手に変わらないモノとして表現しているわけだけど,

脳を表現するのに,それでうまく表現できるのかな.

脳が変わっていくということにも,発達,学習,可塑性というように階層性があるだろうし,

結論,脳のシステムには大きさと時間発展に階層性がありそうで,それを「うまく」表現しなければいけないのだろうな,

そんでもって,もちろんそれは確率的に表現される,

どう,うまく??

どんな実験を重ねればいいのだ??

ということが,最近,大学への行き帰り,チャリンコをこぎながら想い出されることで,

脈略がなく想い出されるので,自分のために並べ直してみた.

夜中のチャリンコは,サムクテ鼻水がタレル.

 

平成21年度の履修生募集 京都大学 ナノメディシン融合教育ユニット

営業活動ですが,

京都大学 ナノメディシン融合教育ユニットの平成21年度の履修生募集が始まっています.このユニットは社会人を主な対象とした医学と工学の融合領域の講義と実習で構成される教育プログラムです.

------------------------------------------------------
出願書類 締切り 2月13日(金)
資料請求はこちら.
 電話番号:075-383-2050・2051
 ファックス:075-383-2038
 電子メール:info@nanomed.kyoto-u.ac.jp
受講にかかる費用:
 入学金,授業料:無料
 教材・実習費:主幹4コース:5万円,総合基礎コース:1万円
 保険料:およそ2千円
------------------------------------------------------

WebからでもH21年度履修要覧( pdf, 1,578KB )募集要項( pdf, 20KB )をダウンロードして見られますので,ご参考に.

例年,履修生の方々は大学の研究者,企業で開発に関わっている方などが現在の動向や技術を知りたくて来ているようです.4つのコースがあるのですが,複数のコースを数年にわたって受講される方もいて,このような教育プログラムに需要があることに気付かされます.また来年度は,特許管理など関わる方などを想定して,広く医工融合領域の動向が理解できるように,講義のみで構成される総合基礎コースが新設されます.来年度がこのユニットの最終年度ですので,利用を検討される方はお早めに.
 

2009年1月16日金曜日

Loans that change lives

 
Kiva - Loans that change lives
発展途上国の起業家を支援するサイト.

下は,Kiva.orgがどのようなシステムになっているかを1つのプロジェクトを追って,説明した動画.ロンドンの女性がカンボジアの起業家にお金を貸したプロジェクトについて,カンボジアまで行ってレポートしたVTR.


A Fistful Of Dollars: The Story of a Kiva.org Loan from Kieran Ball on Vimeo.

2005年設立で今では39万人が参加しているとか.非営利の金融業.金融を生業にしている知り合いに良いイメージはあまりないのですけど,金融業自体は面白い仕事だと思ってます.kiva.orgのスタッフはどこから収入を得ているのかまでは調べなかったので気になりますが(スポンサーからかな),面白いシステムだと思います.
 

2009年1月13日火曜日

Youtubeから手っ取り早くダウンロードする

 
ここ数年,Web上で学術的分野,その周辺でも動画をつかった発信を目にします.例えば,計測ハードウェアの制御や通信につかうLabviewというソフトウェアをGoogleで検索すると,youtubeの動画がひっかかる.使い方などを動画で説明してくれてる.細かいトコはマニュアルを読んだ方が良いんだけど,とっかかりとして見ておくと誤解がないときがあります.

そんでもって,その動画をダウンロード(DL)する方法でたぶん一番簡単なのが,その動画のURLアドレスの「youtube」の前に「kick」と入力して,飛んだページからDLする方法.

youtubeサイト内で目的の動画にたどり着いたら,
例えば,
 http://jp.youtube.com/watch?v=76eWmJ2ddS0
というアドレスバーの表示を,
 http://jp.kickyoutube.com/watch?v=76eWmJ2ddS0
と書き換えてEnter.

次のようなページに飛ぶので,好みのファイル形式を選択して(下の画面ではMP4を選択している),Goをクリック.1つづつDLするなら,たぶん一番簡単.


cf.
Simulink(R)モデルの評価をLabVIEWとハードウェアで実現

2009年1月8日木曜日

Pubmed RSS feed

RSSをつかって新着論文をチェックしてます.

基本はそれぞれの雑誌ホームページにあるRSS feed を使っているのだけれど,RSS feedがない雑誌や使っているRSS Readerではうまく表示されないときはPubmed のRSS feedをつかってます.

久々にある雑誌をPubmedのRSS feedで登録しようと思ったら,方法を忘れていたので,その方法をメモ.

例えば,
雑誌サイエンスでneuroscienceの論文ということで,
 ("Science (New York, N.Y.)"[Journal]) AND (neuroscience)
と検索して,検索結果の画面に出てくる[send to]をプルダウンして[RSS Feed]を選択.


あとは残り2Stepを指示通りに,最後[XML]のオレンジ色のボタンをクリックして登録完了.およそ1分.


 
雑誌名,著者,分野など好きな検索結果のRSS feedが作れるので便利ですな.
 

構成的方法

産総研がだしているこんな雑誌.

Synthesiology(シンセシオロジー) - 構成学


構成的研究の方法論と学問体[PDF:884KB]

 

2009年1月7日水曜日

Zoom In & outでプレゼン

 
Prezi
プレゼン用のアプリ.

一枚に絵(説明)を描いて,拡大したり縮小したり,移動したりして説明するというコンセプト.この間,論文紹介するときに論文PDFをAdobe Acrobatの「しおり」と「解釈ツール」,「Ctrl + +(拡大のショートカットキー)」をつかって,こんな感じでプレゼンしてたので,なんだかデジャビュ.

編集のためのGUIもかっこいい(cf.上の写真.試しに落書きしてみた).
左上の操作メニューをクリックして,テキストを入れたり,写真を入れたり.「Place」をクリックして配置をかえるのですけど,その時に出てくる縞々のまるっこいインターフェースも操作感が楽しい.

「Try the editor youself!」をクリックすると,操作方法のプレゼンが始まると同時に,それを編集できる.
 

2009年1月5日月曜日

吉本さんの芸術論 もしくは 言語論

Lost in the blue
by Keraoc

昨日は夜にNHKで,吉本隆明の講演をまとめた番組がやっていて,TVを珍しくちゃんと見た気がします.これまでの著書で言ってきたことを総まとめにした感じの番組.

番組冒頭,1945年8月15日,終戦に際して世界を認識するための道具立てを持っていなかったと吉本は絶望して,どうすれば世界を認識できるかって事を考えて,アダム・スミスからマルクスまでの古典経済学を学んだと.

話しは,アダム・スミスのいう価値(労働価値)から始まって,だけれども芸術の価値を考えた場合,それでは説明できない※,と...
...
沈黙,自己表出,指示表出という吉本さんのいつもの言葉で,文学など言語の芸術論について話しが進んでゆき...

 ##

僕は学部の3年くらいまではこの辺の本や文学と言われるものばかりを読んでいたで,その説明の仕方などに馴染みはあるのだけど,そんな方法で世界が認識できるのかなぁと懐疑的...

論証は自然科学の方法に比べれば検証はできないに等しいし,対象を操作できないし...それ以上に,自分が世界を認識できたか(わかったか)どうかをどうやって確かめるのかよくわからない.

親父の本棚には,聖書や古事記からサドや沼正三まで広範にたくさん本があったから,学部の3年頃までは勝手に引っ張り出してきて,それなりに読んだと思う.もちろん,夏目漱石だの森鴎外だの吉本隆明周辺の本もあった.僕にとっては,とってもおもしろいと思ってしまったり,感動してしまうだけに,言葉にだまされてるような気になるんですよね.わかったつもりになってしまう...

たぶん,そこらへんに僕が理系を選んだ理由がありそうだし,いま神経科学をやっている理由がある気がします.

ところで,吉本さんは思想家には珍しく理系(化学)の出身ですね.

 ##

番組の終わり,進行役の糸井重里が「吉本さんは芸術は無価値であることを言った」,「この芸術論を人間論と言いかえても良さそうだ」とまとめていたけど,僕もそうだと思います.でも,世界が本当にそうかは知らないし,どうやって確かめたらいいかもわからんです.




労働価値は労働した分だけその商品やサービスに価値があるということだけれども,芸術は何度も推敲して時間をかけた作品よりも,即興的に作り上げた作品が明らかにすばらしい(価値がある)場合が往々にしてある,ということを言っている.
 

2009年1月1日木曜日

明けました.

Roof tiles, Imperial Palace
Roof tiles, Imperial Palace by Eric Flexyourhead


あけましておめでとうございます.

今年は実家にかえらず京都で正月をすごしてます.

31日まで研究の作業をしていたこともあり,今年は年賀状をさぼりました.書いてくれた人に返事を返すのみ..いつもだったら,実家に帰る飛行機の中とか移動中に書いてるんですけどね.

今年もよろしくお願いします.