2012年6月12日火曜日

EURO2012


EURO2012の試合を見たいがためにWOWOWに加入したくもなったが,民放でやっているのを録画して,小出しに見るだけでも時間的にムリだと気づいてやめた.

4年前は全く見なかったけど,8年前のギリシャが優勝した時は,かなりの試合をフォローしてた.その頃は僕は大学院の修士学生.研究室の技官の方にWOWOWから録画してもらって,プロジェクターで見てた.まだ全試合録画してもらったのをDVDとして持っているんじゃなかろうか.

その時は,ポルトガルの黄金世代と呼ばれたフィーゴ,ルイ・コスタ,パウロ・ソーザらが最後のEUROと言われた年で,ポルトガルを応援してたので,決勝にいったのが嬉しかった.この時,C・ロナウドはまだ10代ではなかろうか.大会初戦のギリシャに負けてスタメンをはずされていたルイ・コスタが準々決勝,対イングランド戦で途中出場して決めたゴールは,鳥肌がたちまくった.ペナルティエリアの左外,相手ディフェンダーを引きづり倒しながら,弾丸のシュート.柔らかいドリブルとパスが魅力のルイ・コスタが見せた執念というか勝利への力強い意志みたいのが表現されたシュートだった.ポルトガルは,開幕戦に負けたギリシャと決勝でも当たってもう一度負け,準優勝.勝者以上に敗者が際立つ決勝のあとでした.

さらに思い出話をすると,海外の試合で記憶に残っている一番古いのが,92年ヨーロッパ選手権決勝のドイツvsデンマーク.EUROなんてしゃれた言い方は日本ではされてなかった時の大会.ドイツは東西統一ドイツとして初の国際大会で,コーラーがディフェンスの中心にいて,FWはたぶんクリンスマンだったような気がする.デンマークは,後に日本代表監督になったオシム率いるユーゴスラビアの代替出場で,結局,この決勝も勝って優勝.攻撃ではラウドルップ弟が,守備ではGKシュマイケルが活躍した大会でした.ほとんど知識もない中学生だったので,何となく見ていたが,海外の試合をTVでやること自体が貴重だったので,ビデオで録画して何回も見たと思う.この時のVHSビデオは,たぶんまだある.その時のプレーを思い出すと,やはりFootballは進化しているんだなと思う.戦術や技術が変化しただけと言うだけでなく,おなじ事を目的にした技術や戦術でも圧倒的に洗練されていたり,スピーディーになったように感じる.

ということで思い出はこのぐらいにして,今年のEURO2012.数試合を消化しての感想.

オランダvsデンマーク、ドイツvsポルトガル、スペインvsイタリアをだいたい見た。ここまでで自分の好きなチームは、ドイツかイタリア、次いでオランダ。パス回しがベースにあるけれど,他の攻撃のバリエーションを高いレベルで持っているチーム.

スペインは強かったけど、おもしろくない。攻撃はペナルティエリアの幅から広がらないし、パス回し以外のバリエーションがないから俺には単調に見える。パス回し以外の選択肢があってパス回しをしてるというより、他の選択肢を全く排除している感じがする。自ら自分たちの限界を定めているような感じ。特にスタメンの布陣をみると、チームとしてもパス回ししか志向してないのだろう。ただ,まぁ,パス回しはスゴイ.見た試合に関してはイニエスタが凄すぎたように思う.あーやって,極端な事をやったほうが価値観というのは根づくのかな.今はどのチームもパス回しがベースになっているのは,確実にバルサやスペイン代表の影響だし.
 
5年か10年か前、ユース世代の大会だと思ったけど、メキシコが残り10分くらいで負けてるんだけど、真ん中をこじ開けようとして、クロスは使わない。結局、同点だか逆転して、この徹底ぶりはすごいなと感心した。

スペインも同じ事をしているのだけど,そういうのを感じなくて、もう強いんだから、次のチャレンジ(パス回し以外の攻撃を組み合わせる)をしてくれないかなぁ.まぁ、スペイン以外が優勝するしか、スペインを変えられないか.スペインには準決勝くらいで負けてもらいたい (一方で、今大会で負けたあとも、あのパス回しに固執するスペインを見てみたいにもする。強くないチームが一つの攻撃にこだわるのは嫌いじゃない。).

ポルトガルも攻撃は単調。スペインと違うのは、チーム能力としてこれしかできないという哀愁漂う感じ。基本的にはC ロナウドだのみ。下克上目指して,こちらには頑張って欲しい。少しは応援している.ロナウドとナニと左サイドバックの選手(名前忘れた)が近い距離で絡んだ時は何かがおきそうな気はする。それにしても、ロナウドはボールを持ったら何かしそうな気がするなんてものではなく、必ず何かする。必ずシュートを打つか、ペナルティエリアに入ってパスまで行く。ロナウド自身も自分がボールを持った時だけに賭けている感が見える。ボールを持った時以外はほとんど何もしていないw けど,ドイツ相手にあのドリブルができるなら許されるだろうな.

ドイツは右サイドのミュラーがトラップせずにダイレクトなクロスをあげるのが攻撃のアクセントになってて楽しい。20年前とは違って,今ではドイツも綺麗なパス回しをするし、ドリブルを得意とする選手もいるし、攻撃のバリエーションは豊富。見てて楽しい。1対1で負けないこだわりは相変わらずなので、強い。今のところ一番楽しくて、一番強いと思う。まだ出ていないサブのメンバーも充実しているし,決勝までの長丁場で怪我人とか出ても戦力の落ちないチーム.スペインとやって勝ってほしいチームの第1候補。優勝してほしいチーム.

スペインと対戦したイタリアも、まずまず。全体に細かいパス回しで局面を打開できるし、攻撃のアクセントになるピルロがいる。ピルロは、中村憲剛を大好きなのと同じ理由で大好きだ。ゴールに直結するという意味のダイレクトなパスで攻撃にアクセントをつけられる。バロテッリだけは、いやはや不安。。。

オランダはパス回しがうまいという印象は小さいが、ロッペンのドリブルやスナイデルのパスはアクセントになる。フォワードはいい選手が何人もいるし、ファン・ボメルのような渋い選手もいるし、総合的には強かった。決勝トーナメントに行って,調子を上げてほしいチーム。スナイデルも好きな選手の一人。

日本代表も最終予選があって試合を見ているから、それと比較してしまうが、今の日本の選手があと1-2年、経験と自信をつければ、オランダやイタリアとはいい勝負をしそうに思うのは,ひいき目か!? 今の日本代表ですらロナウドさえいなければポルトガルに10回中7回くらいで勝てるように思うし、いわんやデンマークには。そういえば,開幕戦のポーランド vs ギリシャも早送りで見たけど,この両チームとやっても,日本の方が強いと思えた.日本代表については明日のオーストラリア戦が楽しみだ.

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